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【薬学部】しっかり勉強しておいて損しない二度おいしい教科

 久しぶりに純度100%薬学部記事を書こう。

 

 

 

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経

 

 (医学部では超有名な病みえシリーズ。薬学で病態、薬理の理解の深化に)

 

 

どうも、薬剤師免許+理学博士=レアキャラの伊予柑です。

 

薬学部ってとにかく勉強する科目が多い多い。1年から6年まで通して月〜金、朝の8時40分から夕方の17時過ぎまでフルタイムでびっちり講義アンド実習があります。

 

他の学部とは大違い!聞いただけでゲロが出そうなのが薬学部なのだ!!

 

しかし1年から6年までそんなにひたすら講義してたら、意外と2回、3回と同じ内容が講義に登場するんです(教科によって若干、視点が違ったりする)。

 

今日はそんな私が6年間の薬学部生活を通して、勉強しておいて損をしない二度おいしい教科について、各教科との関連を踏まえて紹介しようと思います。

 

 

生化学ー微生物学&薬理学

 いかにも薬学っぽそうな科目ですね。生化学は大学1年〜2年で習うかと思います。生化学はいろんな教科の基礎ですものね。生化学では生物の基本的な構造から役割、DNA-RNA-タンパク質といった生物のサイクルなんかを勉強したりします。この生化学の知識はおそらく2年〜3年あたりで習う微生物で役にたちます。なぜなら微生物学では微生物の構造や代謝なんかについて詳しく勉強するからです。人間の基本的な生化学の知識があれば、それと比較して微生物の構造なんかを覚える事ができます。

 

ついでに微生物学抗生物質の薬理学と関係があるのは言わずもがな、β-ラクタム系抗生物質有機化学を知っていれば感動すら覚えますね。

 

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 (β-ラクタム系抗生物質の代表、ペニシリン

 

生化学ー生物有機化学&衛生学

 はい、また生化学関連です。生化学ってとっても重要なんですね。生化学、生物有機化学、衛生学ではビタミンについて関連があります。生化学はビタミンの役割を勉強し、生物有機化学ではビタミンが体内でどのように働くのかという構造とメカニズムを詳しく勉強します。そして衛生学ではビタミンが不足した場合、どのような疾病が発生するか、過去のビタミン不足による疾病の歴史などを栄養と公衆衛生的側面から勉強しますね。とっても重要なのはわかるのですが、さすがに3回4回と別の講義で出てくるとうんざりするかもしれません。

 

ビタミン(Vitamine)の語源はバイタル(vital)+アミン(amine)つまり生命に必須のアミン(含窒素化合物)という意味ですね。

 

ビタミンの話でもう一つ。

 

ビタミンB12メチコバールという薬でとっても値段が安い(一錠あたり5.6円*)んですけど有機化学的には鬼のような構造をしてるんですな。有機合成化学界のレジェンド、ハーバード大学のR. B. WoodwardとETHのA. Eschenmoser が世界最強タッグを組んで1972年に初めて化学合成が達成された分子なんですね。*後発品

 

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合成例は未だ一例のみという最難関の分子であるのは間違いないんですが、最近は専ら自然からいっぱい手に入るのにそんなん作って何になるん?と言われて研究費が取れないという側面から今後も二例目の化学合成が達成される事はないかもしれません。個人的には複雑な分子を合成する過程で得られる反応化学的知見や分析化学的知見が唯一無二(かもしれない)から、学術的価値は十分あると思うのですが。まぁそれよりは入手が難しく、生物に対する活性が期待できる分子を作れよ、って事なのでしょうけど。

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R. B. Woodward とビタミンB12の合成

 

一般の人から見たら、「コレを作っても特に何にもなりません。難しいので研究費は沢山必要です。税金も沢山使うことになります。とても難しいので合成の過程で新しい発見がある。。。かもしれません。」という研究はやはり煙たいものなのでしょうか。

 

matome.naver.jp

  

物理化学ー薬剤学&生化学

 薬学生の点滴、じゃなくて天敵、物理化学。名前だけで悪寒を感じる人もいるのではないでしょうか。薬学部で抜群に数式を扱う教科ですね。物理化学で学習する範囲に反応速度論というものがあります。反応速度というのは端的にいうと物質Aが物質Bに変化するときの速さの事です。反応速度が物質の濃度に依存する場合、依存しない場合、物質Aが物質Bを経て物質Cになる場合などいろいろあります。1年から始まる薬学の専門用語の多さに高校数学なんて忘れた頃にlogの計算が登場する点がまた厄介ですね。大学2〜3年の間に履修するかと思いますが、この時期は有機化学と相まって薬学生を留年へと誘う科目の一つになります。

 

さて、そんな物理化学ですが、反応速度は薬剤学もしくは薬物動態学で再び登場します。薬物動態学は薬の代謝を習うわけですが、要は薬を摂取して身体にどれくらい吸収されるか、吸収速度はどうか、そして吸収された薬剤は身体の中でどのように変化して排泄されるのかですね。そう、吸収速度や代謝速度などはまさに反応速度論なわけです。

 

生化学ではタンパクの反応速度として若干ではありますが登場します。 

 

 

 

有機化学ー衛生学

 はっ?ってなるでしょ。いやまじ割と衛生学で有機化学が登場するんですよね。農薬とか農薬とか農薬とかで。

 

例えば農薬メタミドホス

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メタミドホス

殺虫剤の一種。ヒトへの有毒性も強く日本では使用が禁止されている。リン化合物のことをホスホラス、ホスホンと呼ぶことから有機リン系農薬は〇〇ホスのような名称がつけられている。

 

神経伝達に重要なアセチルコリンを分解するタンパク質、コリンエステラーゼと反応して毒性を発揮する。有機化学が得意なら、まぁそーなるわなって感じ。

 

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コリンエステラーゼの働きとメタミドホス

 

因みにサリン。 

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サリン



 これもやっぱりコリンエステラーゼ阻害で毒性を発揮する。うわーって感じ。

 

まとめ

 今回は教科をまたいで関連のある内容をいくつか紹介してみました。薬学は1年、2年で各教科の基礎が定着していると、3年、4年はかなり楽になります。1年と2年は専門用語が急に増える時期なので苦しいでしょうが、歯を食いしばって頑張りましょう。

 

薬学で有機化学が得意だとマジで得しかねーから、しっかりやれよ!アディオス!!

 

 

 

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※国家試験の勉強のコツ 

僕が国家試験対策に利用した参考書はファーマプロダクトの虹本シリーズです。

 

各教科の内容がとてもわかりやすく整理されており、この本さえ隅々までしっかりと理解していれば十分に国家試験合格が狙えるでしょう。因みに僕は国家試験関係の問題を解いた後の答え合わせで◯と✖︎に加えて△を付けてました。

 

◯(正解、答えが絶対に自信のある問題)

✖︎(不正解)

△(たまたま正解した問題や消去法で答えを選択した問題)

 

そして問題を解いた後に必ず✖︎と△の問題に関係のある内容を理解するまでよく読み直します。僕はこの方法で国会試験は300点を超える事が出来ました。

 

 

僕は国試対策模試の化学分野で全国7位、国家試験の有機化学は満点でした。

僕が有機化学を勉強したのは「ウォーレン有機化学という専門書になります。

 

有機化学って反応機構の矢印を書くのって難しいですよね。専門書によっては矢印がほとんど書かれておらず、長い文章の後に原料➡︎生成物となっているものがあったりします。その点、ウォーレン有機化学は多くの反応に丁寧に矢印が書かれています。ウォーレン有機化学を読めば有機化学の理解が深まりますよ。僕は大学3年の時に自費で購入して勉強しました。もし読んでいて理解の難しい部分があれば、当ブログで質問して頂ければ助言いたします。一度手にとってみては如何でしょう。

 

ウォーレン有機化学〈上〉

ウォーレン有機化学〈上〉

 
ウォーレン有機化学〈下〉

ウォーレン有機化学〈下〉

 

 

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