ドラッグストアでポテチ売ろうと思ったら!

ドラッグストアでポテチ売りたいな、と思ったことから始まった数奇な人生をブログにする。自分の失敗をシェアしよう!

学振と業績と、そして虚無、からの奇跡の話。

 今回は博士課程3年で研究をやめようと思った話を書こう。結局やめずにイギリスで続けてるんだけど。 

 

 博士課程を修了したら海外で研究したいなーと思っていた。海外で研究する方法は主に2つ。①海外の研究室のPIに雇ってもらうか、②何かの助成金を当てて自分でお金を持っていくか。国によっては博士研究員の最低給料が決まっているため、研究室のPIが獲得した資金に上乗せしてくれる場合もある。日本の先生達の話を聞く限り、いろんな研究室に片っ端から手紙を書いて、お金に余裕のある研究室に雇ってもらうパターンもわりとあるみたい。バイタリティー溢れる人はぜひ、①を試して見てください。僕はやっていないので、手応えがどんなものなのかは分かりません。最近はお金を持ってくる日本人が多いので海外の教授と知り合いでもない限り、昔に比べて①ハードルは高いかもしれません。厳しいようだけど、言語で明らかにハンデなジャップを雇う理由はあんまりないかもね。と言っても、学会に行くと最近は日本人でも流暢な英語を話す学生がたくさんいてすげーなって思います。僕は英語がさっぱりなので。一方で、②で海外の研究室に行く場合は大抵はどの研究室でもWelcomeです。僕の場合もハワイの学会でオックスフォードの教授とお話した際は、しきりに資金を獲得してくるように言っていました。多分、資金獲得なしでは雇ってくれなかったと思います。

 

 さて、僕が博士課程3年で研究をやめよーと思った理由は、単純に卒業後に海外に行けないだろうなって思ったからです。留学の助成金を獲得しようにも、業績がないと助成金は当たりません。助成金の獲得は全国のドクターに加えて、大学の先生方も申請します。同じ研究室の同期はDC1、後輩はDC2、僕は何もなし、、、こんなちっさい研究室ですら業績ドンケツの僕が助成金の申請なぞしても当たるわけねーじゃん!って思いました。だから、研究はやめよーって思ったんです。

 

 あ、そうそう、業績といえば学振ってやっぱりスゴイんです。学振を通す研究というのは、お金のみならず、良い論文、学会賞などがセットになってくることも珍しくないですよね。DC1の同期、DC2の後輩は高いIFの論文を一報持っていたし、出る先々の学会で口頭発表賞、ポスター賞をたくさん獲得してました。一方で学振なしの僕は、高いIFの論文なし、学会賞なし(一応、国内学会の口頭発表賞がひとつだけ)。このようにディバインクルセイダーズ(DC)の彼らと比較すると、業績がなさ過ぎて頭の中で虚無の鐘がゴーン、ゴーンと鳴ってました。僕はこの虚無感に精神をヤラレたんです。うつとかにはなってないですけど。(DC、ディバインクルセイダーズ!良いね、気に入った、今度から学振持ちをディバインクルセイダーズと呼ぼう笑。)

 

そんなことがありまして、思い切って博士課程3年の4月に指導教官に、研究を辞めようと思うっていう話をしました。

 

卒業後は海外に行くのやめてYoutuberになろうと思います!って言っちゃいました。

 

その時ばっかりは指導教官もパソコンの手を止めて、海外で研究する素晴らしさとか、アカデミックに残っても十分に借金は返せるっていう話を、3時間くらいしてくれました。その場で結論は出せず、今後どうするかをもう一度考えてから返事することにしました。薬学部時代の同級生やアカデミックに残っている先輩にも相談して、結局、助成金の申請書だけは提出することにしました。ちなみに申請したのは海外学振と上原記念生命科学財団の海外留学助成金。ま、絶対に採択されねーだろうと思ってたんですけど、やれるだけやってダメだったら流石にもういいだろうという気持ちで申請しました。

 

 先に海外学振の結果がわかります。不採用、C判定。申請者全体で最低の評価でした。そりゃそーすよね。うん、あざます。ちょっと驚きだったのは、DC1の同期も同様にC判定でした。博士課程でちょこっと良い結果が出たくらいじゃダメなんですね。というより、業績よりもどの機関からどういう内容で申請するかってのが大事な気がします。多分、世界で最先端の研究、雑誌で言ったらNatureやScienceを最近通したぜ!みたいな研究室で、その研究を発展させに行くぜっていうオラオラ系の研究計画じゃないとダメなんでしょう。ということで、いっそのこと海外学振を申請する時は、留学先をNature、Science、Cellを前年度に通した研究室から選んでみるってのはどうでしょうか?

 

 次に12月に上原財団の結果が知らされます。

 

結果

 

採択。

 

 

 

え?

 

 

 

マジで?

 

 

 マジで採択されました。僕が一番驚きですよ。上原財団は学科から一人のみ申請可能なので、全体の倍率は2倍程度とかなり低めです。僕の地方国立大学の場合は申請したのがなんと僕だけ。そういう意味では大きな国立大学や有名私立から申請する方が学内選考のハードルが高いですね。そういうわけでオックスフォード大学に1年間来ることになりました。と言いつつ、オックスフォード生活も早7ヶ月が過ぎました。が、全く良い結果が出てないので困ったものですな。しれっと書いておくと、去年の9月にオックスフォード大学から申請してたEUの研究助成金、マリーキュリーフェローシップに採択されたので、あと2年はオックスフォード大学で研究できます。いや、マリーキュリーもマジで当たらないと思ってたよ。ダメだったら帰国してアガタヒカルよろしく、コンビニバイトやってみたいと思ってたんだが、計画が狂ってしまった。しっかりと成果を上げて日本に帰国しようと決意を新たにしたのでした。

 

ドラッグストアでポテチ売ろうと思って薬学部へ。

 

同級生とうまくやって行けず、孤立。

 

教授に研究を勧められて研究室に。

 

そのまま薬剤師はつまらんと思い大学院へ。

 

もう研究やめよーと思って申請したら助成金が当たってオックスフォードに。

 

オックスフォードは一年だから、そんなに成果は出ねーだろと思ってた。

 

とりあえず申請したマリキュリが当たって留学が2年延長。

 

本当に何があるかわかんねーな。

 

 

 

 

P.S.マリキュリって給料がめちゃくちゃ良いよ。しかも2年間。奨学金返せる泣きそう。父さん笑顔で母さん泣いてた。ビバ、ヨーロピアンドリーム。奨学金の返済に悩んでる博士課程の諸君、マリーキュリー狙ってヨーロッパに来てみては?